PFUは「2025NEW環境展/2025地球温暖化防止展」でIHI検査計測と共同で開発中の「LiB検知システム」を初披露した。
PFUは、「2025NEW環境展/2025地球温暖化防止展(2025年5月28〜30日、東京ビッグサイト)で、IHI検査計測と共同で開発中の「LiB検知システム」を初披露した。
近年、自治体や民間企業が運営するごみ処理場では、回収したごみに混入したリチウムイオン電池(LiB)が破砕の過程で発火し火災になるケースが増えている。こういった問題を解決するために開発されたのがLiB検知システムだ。
LiB検知システムは、PFU製の画像認識AI(人工知能)エンジン「Raptor VISION BATTERY」やIHI検査計測製のX線照射装置、コンベヤーベルト、プロジェクションマッピング装置、可視光カメラ、モニター、筐体などから成る。
新システムは、ごみに混入したリチウムイオン電池を検知し、廃棄物処理施設やリサイクル施設などでのリチウムイオン電池除去作業をサポートする。リチウムイオン電池の検知手順は以下の通りだ。まず対象のごみをコンベヤーベルトに乗せて、X線照射装置の対象範囲であるトンネルを通過させる。次にX線照射装置で得られたX線画像を基に、Raptor VISION BATTERYが色や形状、模様などからリチウムイオン電池を画像認識して検出する。
この検出データに基づき、可視光カメラでトンネルを通る対象ごみを撮影し映像をモニターに投影するとともに、モニター上でリチウムイオン電池を赤枠で囲み位置を見える化する。このごみがトンネルを通過した後、プロジェクションマッピング装置が赤いレーザーポインターでベルトコンベヤー上のリチウムイオン電池の位置が明示される。これらの情報により、作業員はリチウムイオン電池を除去できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.